九番 明智寺(あけちじ)

明星山(みょうじょうさん)明智寺(あけちじ)
本尊  如意輪観世音菩薩
宗派  臨済宗南禅寺派
ご真言 おんはんどめい しんだまに じんばら うん

明智寺は建久2年(1191)明智禅師の開創といわれています。

江戸時代の観音堂は、5番語歌堂と同時代同形式の大変美しいお堂だったそうですが、
明治16年(1883)に落雷で焼失、現在の六角形の観音堂は平成2年(1990)に
再建されました。

9番 明智寺

再建された観音堂

ご本尊と文塚(ふみづか)

第66代一条天皇の后がご懐妊した際、のたうち回るようなひどい痛みに悩まされていたそうです。
勅命を受けた恵心僧都(えしんそうず)が九寸一分(約27.5cm)の香木に如意輪観音を彫り、
安産を祈願すると后の苦痛は取り除かれ、大変な安産で皇子を出産したそうです。

その後は、広く女性の苦を救うため、願いを書いて納める文塚が、宝永元年(1704)に
建立されました。

9番 明智寺

左から 石灯籠 文塚 子育観音

山号の縁起

山号の「明星山」にはこんな縁起があります。

兵衛(ひょうえい)という名の少年がいました。家は貧しく、盲目の母がおりましたが、
養っていく方法もありませんから、この寺の林で木の実などを拾っては、細々と
暮らしておりました。

いつものように木の実を拾っていると、老僧が現れ、
「母の目を治したいなら、観音経を唱えさせなさい」と言い、経の二句を授けました。

ありがたく思った兵衛はすぐに母に教え、二人は観音堂にこもり一晩中経を唱え続けました。
すると、明け方にお堂の奥から明るい星が飛び出し、母の頭上で輝くと、たちまち
母の目が見えるようになりました。

この霊験はすぐさま人に知れ渡り、領主の耳にも入りました。
領主は兵衛の孝行ぶりに感心し田畑をあたえ、本尊のご利益を後の世まで伝えようと
「明星山」と名付けました。

年間行事

毎年1月16日には、安産・子育て・子授け・婦人病にご利益があるという
観音様の縁日が催されます。

札所九番への行き方

◇西武鉄道「横瀬駅」から徒歩5分
◇八番から徒歩約25分(1.8km)

車は境内に駐車できます

お問い合わせ

明智寺(あけちじ)
埼玉県秩父郡横瀬町横瀬2160
0494-24-3125

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