日本地質百選の「ようばけ」とは?
小鹿野町から秩父市下吉田に向けて流れている赤平川の片岸に白い岩肌を見せている大きな崖があります。
この崖は「ようばけ」と呼ばれています。
「はけ」は、秩父弁で崖のことであり、陽の当たる様子から呼ばれるようになったようです。
高さは約100メートル、幅は約400メートルに及んで地層が露出しています。
遥か昔、この場所が海底だった証です。
日本地質百選であり小鹿野町指定天然記念物
ここは、かの宮沢賢治も高校生ときに訪れたことがあるそう。
第三紀層と呼ばれる地層からは、その時代に生息していたクジラやサメ、カニ、貝類などの貴重な化石が数多く発見されています。
そしてなんと、今でも化石を見つけることができます。
実際に、タガネとハンマー、軍手を持ってきて化石探しをしている親子連れもいました。
もしかすると珍しい掘り出し物が見つかるかもしれません。
しかし、崖崩れが発生することがあるので崖下には絶対に近づかず、見学や化石を見つける場合には十分注意してください。
写真を撮りに行った日にも石が落ちてきていました。
対岸にいて距離が離れているので、危険を感じませんでしたが、破片が飛んでくることもあるかもしれません。
対岸に渡るのは危ないのでやめましょう!
お問合せ:秩父まるごとジオパーク推進協議会事務局
TEL 0494-25-5209
おがの化石館に行くと見られるもの
おがの化石館にはかなりレアなものが展示されています。
埼玉の奇獣「パレオパラドキシア」です。
埼玉の奇獣パレオパラドキシアは、今からおよそ1,500万年前(新生代第三紀中新世)に日本と北アメリカ西海岸の海辺で生息していた哺乳類です。
(中略)
風変わりな歯や骨を持っていて、古生物学的に不明な部分が多く、世界の奇獣とも呼ばれています。
おがの化石館と同じ地層が分布する長若地内から、昭和56年にパラオパレドキシアの化石が発見されました。
出典 おがの化石館HP
しかも、パレオパラドキシアの化石は「海棲哺乳類化石群」として、国指定天然記念物に指定されることになったそうです。
また、秩父鉄道のSL「パレオエキスプレス」の名前の由来でもあるんですよ。
ほかにも、小鹿野を中心とした化石や、日本、世界の化石が展示されています。
三葉虫の集積した化石、サンゴの化石、アンモナイトの化石など。
中には手で触れるものも!
おがの化石館の詳細
●開館時間
9:00〜17:00(入館は16:30まで)
●休館日
毎週火曜日、年末年始
●入場料
子ども(小中学生)200円・大人300円 ※20人以上の団体は、2割引
おがの化石館HP
●TEL
0494-75-4179
●住所
埼玉県秩父郡小鹿野町下小鹿野453番地