秩父市荒川の神社で、ふんどし姿の男たちが甘酒を掛け合うお祭りがある。
その名もずばり「甘酒まつり」。
2018年6月1日追記
甘酒まつりってどんなお祭り!?
熊野神社夏祭りの付祭であり、その歴史はずいぶんと古い。
現在は、毎年7月第4日曜に行われていますが、以前は7月25日に行われていました。
奇祭として有名であり、県指定無形民俗文化財にもなっています。
2015年、甘酒大好きな私は、興味津々で熱い太陽の照り付ける昼間に行われるこのお祭りを見に行ってまいりました。
駐車場が埋まっていたので車を停めるところを探し、秩父鉄道三峰口駅に行く橋を渡ったところの道路脇に駐車。
歩きはじまたら、お祭りの始まりを告げる打ち上げ花火の音が聞こえてきました。
汗がだくだく流れる暑さの中、1キロ弱の道のりを歩いて、熊野神社の参道、階段下に到着。階段をハアハア息切れしながら登ると、神主さんがいて神事を行なっていました。
それが終わると、一斉にふんどしと草履姿の氏子の男衆が甘酒が入っている樽から甘酒を汲んでは、お互いに甘酒を掛け合い始めました。
甘酒の香りがこちらにまで漂ってきますが、その何とも言えない香り…。
なぜなら、甘酒はお祭りの前に徹夜で作り発酵させてあるから。(ふだん私たちが飲む甘酒は酒粕で作られているものですが、この甘酒は麦と麹で作られています。)
甘酒大好きだけど、これを飲むのは遠慮したい。
しかし、この甘酒が体にかかると一年無病息災らしいです。
甘酒をかけ終えて甘酒の入っていた樽を転がすようになると祭も終盤。
甘酒まつりのはじまり
古い言い伝えによると、大猪に化した山賊を退治したお礼として、日本武尊に甘酒を献じたことから甘酒祭がはじまったらしい。
その後甘酒を飲んだり身を清めた人はそのあと病気にならなかったそうです。
それから村の人々は以後甘酒を飲み、互いに掛け合って健康を祈願するようになりました。
しかし、着物をきていては、うまく甘酒が掛からないことから、裸になり甘酒を掛け合い、今日の祭のかたちに残ったのです。
甘酒を掛け合うことから別名「甘酒こぼし」ともいわれています。
そういえば、現代でも甘酒はその効果を再発見されて、甘酒は熱中症予防に効くらしい。
飲む点滴ともいわれていますね。
このお祭りは「奇祭」として有名になっているため、カメラマンの数も多いです。
ぜひ、一度生で見てみることをおすすめします。
そのときは無病息災を願って甘酒に掛かってもオッケーなように、タオルを忘れずに。
甘酒まつりの日程 2018年
2018年7月22日(日)
13:00~ 熊野神社 開始
甘酒まつり開催場所
お問合せ
教育委員会事務局 文化財保護課 TEL:0494-22-2481