九番 明智寺(あけちじ)
- 2016/6/20
- 更新日 2017/11/10
- 札所1番~17番
- 2144
![](https://xn--h9jwc4ctv.com/wp-content/uploads/2016/06/P5180187-1024x768.jpg)
明星山(みょうじょうさん)明智寺(あけちじ)
本尊 如意輪観世音菩薩
宗派 臨済宗南禅寺派
ご真言 おんはんどめい しんだまに じんばら うん
明智寺は建久2年(1191)明智禅師の開創といわれています。
江戸時代の観音堂は、5番語歌堂と同時代同形式の大変美しいお堂だったそうですが、
明治16年(1883)に落雷で焼失、現在の六角形の観音堂は平成2年(1990)に
再建されました。
![9番 明智寺](https://xn--h9jwc4ctv.com/wp-content/uploads/2016/06/P5180188-1-300x223.jpg)
再建された観音堂
ご本尊と文塚(ふみづか)
第66代一条天皇の后がご懐妊した際、のたうち回るようなひどい痛みに悩まされていたそうです。
勅命を受けた恵心僧都(えしんそうず)が九寸一分(約27.5cm)の香木に如意輪観音を彫り、
安産を祈願すると后の苦痛は取り除かれ、大変な安産で皇子を出産したそうです。
その後は、広く女性の苦を救うため、願いを書いて納める文塚が、宝永元年(1704)に
建立されました。
![9番 明智寺](https://xn--h9jwc4ctv.com/wp-content/uploads/2016/06/P5180184-300x225.jpg)
左から 石灯籠 文塚 子育観音
山号の縁起
山号の「明星山」にはこんな縁起があります。
兵衛(ひょうえい)という名の少年がいました。家は貧しく、盲目の母がおりましたが、
養っていく方法もありませんから、この寺の林で木の実などを拾っては、細々と
暮らしておりました。
いつものように木の実を拾っていると、老僧が現れ、
「母の目を治したいなら、観音経を唱えさせなさい」と言い、経の二句を授けました。
ありがたく思った兵衛はすぐに母に教え、二人は観音堂にこもり一晩中経を唱え続けました。
すると、明け方にお堂の奥から明るい星が飛び出し、母の頭上で輝くと、たちまち
母の目が見えるようになりました。
この霊験はすぐさま人に知れ渡り、領主の耳にも入りました。
領主は兵衛の孝行ぶりに感心し田畑をあたえ、本尊のご利益を後の世まで伝えようと
「明星山」と名付けました。
年間行事
毎年1月16日には、安産・子育て・子授け・婦人病にご利益があるという
観音様の縁日が催されます。
札所九番への行き方
◇西武鉄道「横瀬駅」から徒歩5分
◇八番から徒歩約25分(1.8km)
車は境内に駐車できます
お問い合わせ
明智寺(あけちじ)
埼玉県秩父郡横瀬町横瀬2160
0494-24-3125