農民ロケットって!?どんなお祭り!?
龍勢祭りは、毎年10月の第二日曜日に秩父市吉田の椋神社の例大祭です。
埼玉県指定無形民俗文化財に指定されています。
龍勢とは、その神社に奉納する神事として農民が作ってきた手作りロケットのことをいいます。
「農民ロケット」とも呼ばれています。 空へ打ち上げられるロケットが、昇天する龍に似ていることから名づけられたらしいです。
龍勢の打ち上げ奉納は、椋神社周辺の各耕地の流派によって行われます。
現在でも27流派あり、それぞれ独自の伝承技術があるので個性があります。
朝9頃~夕方5時ころまで15分間隔で、およそ30本の龍勢が打ち上げられます。
1本の龍勢は、長さ12~15メートルの青竹の根元に口径およそ10センチ、長さ4,50センチの松をくりぬいた火薬筒を結び付けたものです。
打ち上げる順番にそれを運び、高い櫓(やぐら)にかけます。
龍勢の打上を見るポイント
打上櫓と離れたところに口上櫓があり、準備が整うと口上が始まります。
「東西、東西〜、ここに掛け置く龍の次第は…」で始まる独特の節回しの「龍勢口上」を流派の人が行う。
すると、会場の雰囲気は一気に盛り上がり、人々は一斉に打上櫓を見つめます。
「椋神社の御前に~ご奉納~」と口上が終わると、導火線で火をつけ、地上200~300メートルの秋空高く噴煙をあげて上昇するのです。
龍勢の見どころは、なんといっても打ちあがったロケットの落下傘が開くかどうか!
落下傘が開き矢柄を吊り下げれば大成功です。
しかし、飛ばずに櫓で火薬筒が爆発してしまうと失敗です。
地元の人は「つつっぱね」といい、失敗もまた龍勢にはつきものです。
秩父が舞台の人気アニメ「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない」
(通称あの花)で龍勢祭りは重要な場面で登場します。
そのため、アニメ放映後はあの花とコラボした龍勢も打ち上げられるようになり、今年も打ち上げられると噂されています。
近くの道の駅には、 龍勢祭りの感動をいつでも体験できる施設もあります。
⇒道の駅龍勢会館HP お問合せ先:吉田龍勢保存会