秩父のお花を楽しむ金曜日「オオイヌノフグリ」花金ep.40
- 2018/3/9
- 更新日 2018/3/8
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足元を見ると、ブルーの小さなお花。
三寒四温のうちに、秩父にも春がきます。
オオイヌノフグリ
子どもの頃はよく見ていたのに、大人になると途端に注目しなくなったものって多いですよね。
角のない石や、長くて細い枝、変わった形の木の実や道路の白線。
つるつるした石を”宝物”と呼んだり、横断歩道の白線から足を出すとワニに食べられてしまったり。
大人になると見逃してしまうもののひとつに、今回ご紹介するオオイヌノフグリがあります。
大地に這うように咲く、小さな青色のお花です。
お花は知っているけど、久しぶりに見たなぁと感じる人も多いのではないでしょうか。
背が伸びて視点が高くなるたびに、どうしても見るものが変わっていきますね。
私たちは次々と新しいものを目にして、新しい感動を覚え、新しい自分と出会います。
特に幼い頃には、その新鮮な出会いがめまぐるしく巻き起こります。
怒涛の感動と出会いの中では、落ち着いて考えていることなどできないかもしれません。
しかし、大人になってもう一度考えてみると…。
子どもの頃に遊んだおもちゃや、子どもの頃に好きだった丘からの景色、
あるいは当時は特別な想いなどなかったものや場所に、何か感じるものがあるかもしれません。
私たちは過去を振り返るべきではありません。
しかし、過去にもう一度触れてみるというのは必要なのかもしれませんね。
あの頃とは違う新しい私が、過去に触れて感じること。
それがまた新しい感動に、新しい私につながることもあるかもしれません。
忠実・信頼
オオイヌノフグリの花言葉は「忠実」「信頼」。
ブルーのお花からは連想しやすい花言葉ですね。
一般的に、青のイメージとして最も良く知られているのは”知的・信頼・誠実”というもの。
企業のロゴに採用されることが多いのも青色です。
実際の心理的な効果としては、リラックスや集中力を高めるというもので、
日本人が一番好きな色ともいわれています。
色で信頼できると連想してしまうなんて、本当に私たちは単純ですね。
誰に教わったわけでもないのに、なんとなくそう感じてしまう、というところが不思議です。
生き物はみんな、目で見るものに常に惑わされています。
色の心理的効果もそうですが、目の錯覚を使ったものは、今でもたくさんの人を楽しませます。
隣の芝生がいつでも青く、目がくらみそうになったら目を閉じましょう。
私たちが幻を見ることは珍しくありません。
『こんな人だとは思わなかった!』なんて、よく耳にする言葉です。
目で見るものに惑わされ、振り回されていると感じたら、視覚に頼るのをやめましょう。
落ち着いて、自分に向き合います。
私はこれが好き。これが嫌い。だから、こうする。
誰かの何かと比べるのではなく、自分の気持ちに素直になること。
そうすることで、いつだって自分は自分の味方でいられますよ。
オオイヌノフグリについて
見ごろ :2月~5月
花言葉 :忠実・信頼
写真提供:岩間 秀朗